メタボ対策、リハビリに最高!
ヨットになぜオールが付いてないのでしょうか?
キール付きのクルーザならともかく、17ft(5m)クラスまでのセーリング・ディンギーならオールで快走できるはずです。
体育会系のヨット部は、トレーニングも船体艤装もレースが主体になるのでオールは最初から眼中にありません。当然です。
ではYAMAHAのシーホッパーなどはどうなんでしょう。レース指向が濃厚ですが、趣味、レジャー的要素も強いフネです。設計段階でオールは考慮されていません。緊急時にはパドルを漕ぐことになります。船体形状からオールを付けることが無理ということもあります。
そんな中でbauer10(10ft、約3m)は設計段階からオール漕走行を想定しています。
このクラスの原型はミラークラスディンギーと思われます。キャットリグ(1枚帆)、スプール(2枚帆)、船外機エンジン、オールによるローボートなど多目的に遊べるよう設計されています。
ライター大野(私)はbauer10を管理しているので、いろいろやってみたところ、ローボートとしての利用に全く違和感はありません。お父さんとお母さん子供2人くらいだと余裕で乗れます。楽しい
しかし、マスト、リギン、セール艤装しているとオールを漕ぐにもブームが邪魔になって無理です。
実際は、フル艤装でセーリングするためフネを出し、出航や着岸、あるいは無風状態の時、セールを下してオール走行したい、という利用法が多いので、bauer10やミラークラスでは目的に叶いません。
免許・船検なしで2馬力までのエンジンを搭載できる多用途なこのクラスは他と区別する意味からもミニプレジャーヨットという分類にします。
プレジャーヨット DaySailer17(17ft、5m)にオールを付ける
一般にはハーバーからの入出港や無風時の回航のためエンジンが必要とされます。時化に遭遇したとき、船体コントロールを保って乗り切るにも必要かもしれません(ただし船外機はほとんど役に立ちません)。
そこで、ACTUS17などでは設計段階からほぼエンジン必須です。オールを後で取り付けるのは難しいのです。
DaySailer17は意図した訳ではないでしょうが、オールソケット(ホルダー)を取り付けるのにピッタリの部位があるので可能です。
オールを漕ぐイメージは、こんな感じ
ブームは少し上に引っ張り上げておけば頭打ちません。
昔はオール漕いで大洋を渡ったわけですから、私たちも見習いたいです。
5mのボートにオールは最適
2013年にはイギリス人のサラ・オーテンという女性が手こぎボートで太平洋横断に成功しています。<ソースhttp://blog.livedoor.jp/nappi11/archives/3901417.html>
我々も、瀬戸内海横断くらいはチャレンジしてみたいものです。
オールだと船舶免許、船検が必要ない
エンジン付けると2級小型船舶操縦士免許が必要になります。また船は船検を受けねばなりません。
特に3年ごとの船検(中間検査)はお金もかかるし面倒くさい。
海用のエンジンは結構トラブル起こり、ガソリンやオイルの購入保管管理など手間が増えます。
「ハーバーからの入出港や無風時の回航のため」程度の使用目的なら、エンジンやめてオールにする方が簡単で安上がりです。
何よりも上半身が鍛えられます。メタボ対策です。
5mくらいのプレジャーヨットにはオールが似合います。