理想のヨットを探して
2000年頃海技免許を取るために琵琶湖のRIVREに行きました。
クルーザーヨットに乗るためには、エンジン走行するので免許が必要です。実はエンジン無しで乗りたかったのですが、ディンギーでなければエンジン必須との思い込みがありました。
ACTUS17との出会い
ここで1シーズン、マンツーマンでヨットの操船を学びました。その時の実習艇はACTUS17(アクタス)でした。さらにもう1シーズン会員になって通いました。このハーバーとACTUS17の事はまた詳しく触れます。
自然に恵まれた素晴らしいハーバーライフを楽しませてくれました。
↑RIVRE中心部 画像RIVREのサイトより引用 ↓ACTUS17
琵琶湖で2シーズン過ごした後、ここでマイ ヨットを持つことなく、大阪の会社からも行きやすい貝塚で念願のクルーザ(ヨット)を持つことになりました。
YAMAHA21 R&C in貝塚
共同マリンテックの吉田さんのお世話でYAMAHA21R&C(レーシング&クルージング)という21フィート船外機艇です(写真手前)。面白いフネでした。
当時25ftのインボードエンジン艇YAMAHA25markII(隣に写っている)を譲り受ける話もありましたが、私は21ft船外エンジン派でしたのでやめました。21ftのクルーザが楽しいと思えたのです。
自主管理グループによる岸壁係留です。
ここで仲間もできて、10数年楽しませてもらいました。
しかし、津波による二次災害の可能性を理由に大阪府港湾局が全面的に係留を禁止/強制撤去してきたのを機に、船艇を処分して一旦所有から身を引くことにしました。健康上の問題もあり一人で維持してゆくのが難しくもなっていました。
実はこの間、いや琵琶湖時代からヨットのエンジンにすごく違和感を持っていました。特にインボードエンジンにはヨットならぬものを感じていました。
いくつかの疑問点
風で走るヨットになぜエンジンが必要なのか?
ヨットはなぜレースーが催されるのか?
ヨットは浮かぶ別荘か?
ヨットは大きい程いいのか?
もちろん、クルーザーはハーバーからの入出航時にセールではコントロールが難しいので機走の必要性があります。ディンギーならぶつかってもそれほどダメージありませんが、30ft艇がぶつかれば自分も相手も大破することもあります。
また、風が無くなることもあるので機走が必要
嵐に巻き込まれて機走で乗り切る—ということもあります
等など です。
私も、YAMAHA21R&Cをエンジン外して帆走のみしていた時期がありますが、テトラまで強風に押し流されてあわててエンジン付けてやっと逃れたということがありました。
ラフ天走行では、明らかにインボードエンジンの大きなフネの方が有利(安全)なので、維持費も含め予算の許す限り大きなフネを持とうという発想になりがちです(→参照)。
そうであっても私のヨットの楽しみとしての結論は
- やはり風のみで走るヨットに自由とワクワク感を感じます
- そもそも水底の見えるような浅瀬を走るのが好きです
- キャビン(船内)に入るとすぐ酔うのでキャビンライフの誘惑はゼロ、でも昼寝スペース位は欲しい
- 船検、年に数度の船底(掃除、塗装)、エンジントラブル、エンジンメンテナンス、係留アンカー・ロープ備品購入敷設、台風対策など そういうものから開放されていたい
で、インボードエンジンのフネは(タダでも)要りません。
とにかくキール艇は要りません、キャビンは不要。広いコクピットは欲しい
かといってシーホッパーやシカーラなどのディンギーでは物足りない
470など本格的なレーシング艇じゃあない
こんな好き勝手なこと言って、そんなヨットあるのでしょうか
ヨットの楽しみ方は人さまざま
YAMAHA21R&Cを手放し、さみしくもありましたが正直ホットした面もあります。このクラス以上のヨットを維持するには膨大なエネルギー、お金もかかります。特に棺桶がちらほら見えてくる歳になると、持っていること自体負担になります。
船底塗装とかエンジントラブル、3年ごとの(中間含む)船検、また台風が来たら係留の強化する必要があるとか心が休まりません。
開放された私は、少しディンギーの世界に触れてみようと、(大阪)北港ヨットハーバーや芦屋マリンセンターに足を運びました。
3.4mの英国製トッパー(北港) シカーラ シーホッパー レーザ 最小SABUT シーマーチン ミニホッパー ダックリング 470 スナイプ bauer10など色んなディンギーに乗ってみました。
自分でもUSAsunfishミニを船体だけ入手して、半分模型的趣味で艤装を作り楽しみました。
私のコンセプトはモバイルヨットでした
特別な装具を使わず一人でも何とかカートップできるのはこの3.6mのサンフィッシュ(ミニ)までです。
あとトッパー、重量的にはミニホッパーも可能ですがフネの厚みがあるので少し大変になります。
一人でミニディンギーで楽しむには最高でした。ハーバーに置かなくても庭があれば片隅に置いておいて乗る時だけ、どこでも積んでゆけばいいのです。
メンテナンス、改造も家でゆっくりできます。
ヨットをトレーラーで運ぶ習慣のない日本では、やはりカートップできるというのは大きいです。
櫓(ろ)で走ってみる
縦櫓(層流櫓として商品化している人もいる)をsunfishに取りつけ、櫓&ラダー兼用で走れるようにしました。
ヨットを自作したいという欲求⇒ミラーディンギー
小学生の頃からヨットを自作したいという気持ちはずーっとありました。
模型は何十隻作りましたが、実際に乗って走れるということで注目したのが英国製のミラークラスディンギーです。残念ながら操船したことはありません。芦屋マリンセンターでも近くのハーバーでも見かけません。
日本ミラークラス協会 http://www.mirrorjp.sakura.ne.jp/ 参照
とはいえ、これをカートップして運ぶのはなかなかです。場所の問題もあり自作はあきらめ、もっぱらSunfish-mini を改造して遊びました。
bauer10は美しいクラシックなスタイルで素人が家族で楽しめます
このヨットの最大の特徴は漕げるローボートの設備を備えていることです。
コンセプトはミラーディンギーと同じです。
10ft(約3m)のミニチュア趣味的なこのヨットはA級ディンギーを思わすクラシックなデザインと、美しいスプールの2枚帆が特徴的です。
ヨットとしてより、オールとせいぜいジブセールだけで家族連れで砂浜に乗り入れたりして遊ぶという用途に適しています。
芦屋マリンセンターの周辺の海で一通り遊びました。
少し風の強い日に沖まで出てゆくにはbauer10では役不足だし、ホッパーは沈起こししやすくても、もっと排水量の大きいフネが欲しくなりました。5mくらいで。
琵琶湖で乗ったACTUS17も考えましたが、芦屋マリンセンターには置けません。
ACTUSは100Kgの引上げ式キールが付いており船体重量350Kgくらいあります。
ちょっとディンギーとは言えません。トレーラビリティ設備のあるマリーナーでないと無理です。
欲しいヨットはこんな感じ(ACTUS17をベースにイメージして)
- 全長5m 艤装含む船体重量200Kg~230Kg センターボード艇、スナイプより少し大きく重い程度
└→ハーバーに一応5mという制限がある 置料5m以下 - エンジン無しでも楽しめる、艪(ろ)やオールが付けられる
- コクピットがクルーザのようにベンチ式になっている
- ラフ天候でも(リーフして)走れる
- 沈しにくい、しても起こせる
- 昼寝用に出来ればカプセルホテルくらいのドッグハウス確保
└→ACTUSのより大きい空間 ハッチがあるもの
とにかく、維持費・お金がかからない、船底など要らぬ手間がかからない、エンジン無しで楽しめる(もちろんエンジンもOK)、いろんな面倒なものから解放され自由でいたい
さて、こんなヨットはあるのかしら?
さんざん調べ、それに近そうなのを見つけたのが
DaySailer17 ディ・セーラーです
関西のハーバーでは余り見かけません。
恐らくディンギー乗りには興味ないでしょうし、一般に定年退職後はヨットでも持ちたいなという人はまず25ft(フィート 7.6m)位のキール艇を持ちたいと思うでしょう。(これについては→参照)
民間ハーバーの料金体系でも20ft以下のキール艇とぶっこみされている所もあり、それなら17ft艇も何のメリットもでません。
正式にはDaySailer17とは言いません。ここでACTUS17のように17を付けるのは、単にDaySailerというとディセーリングを楽しむヨット全てのことになるので区別するためです。
ともかく十数年の間に20以上の様々なサイズのクルーザー(キール艇)に実際乗って操船してみた、また15種以上のディンギーも乗ってみた私にとって最終たどり着いたヨットはDaySailer17でした。
唯一競合とも思えるACTUS17と比較してもDaySailer17ということになりました。
__DaySailer17はプレジャーディンギー分類ですがACTUS17は20ft以下可動キールボート分類、安い置き場探しでかなり不利、年額20万円はかかります。
置賃・維持費や維持の手間がかからないというのはとても重要です。特に定年退職組には。ヨットマンと言っても他に車やバイク趣味がある人が多いので、ヨットにまで多大な時間や大きな出費は回りません。
↑芦屋マリンセンターで DaySailer17 愛艇”FRAM-II号”
5M級プレジャーディンギー(呼称) の提案
このDaySailerは470、スナイプなどディンギーとは違うものです。
DaySailer17にしろ、ACTUS17にしろ殆どの人は船外機付けて乗っています(ディンギー専用ハーバーはエンジン不可)。
かと言ってキール、キャビン付きのクルーザーとも違います。
それに到る過渡的なものでもありません。重要です。多くの人が過渡的なものとする間違いをおかしています。
敢えて言えば”5M級プレジャーディンギー”とでも言うべきジャンルで、黎明期の1960年ころに、ちゃんと確立していれば、その後の発展に大きく寄与した可能性が高いです。(詳しくは⇒)
とりたて”・・・ディンギー”と呼ぶのは、安いスロープ式陸置きのディンギーハーバーに置くのを狙っているからです。ヘタするとクルーザと見なされ拒否されたり、キール艇と同じ料金体系を言われます。
長さ5m 重さ200kg 艤装のさま ・・ディンギーと言い張れば通ると思います。パルピット(バウとスターンの柵)は付けれないかもしれません。
オール走行で維持費0 +メタボ対策
このディセーラ17にはオールがとてもいいです。3人乗っていてもなかなか走ります。オールなら簡単に自作できます。
⇒オールヨットのすすめ
⇒DaySailer17にオールを付ける
エンジンで走らないなら免許も船検も要りません。
そもそもクルーザーにはオールの取り付け自体無理。
シーホッパーなんかでも無理、、A級ディンギー位しか取りつけできるハル構造のフネはありません。
ディセーラはオールや櫓取り付けに最適のハルです。
製作⇒こちら
芦屋マリンセンターにはこのDaySailer17が一艘あるだけですが、日本中にもっと仲間が増えればいいなと思います。
興味ある方、一度乗ってみたい、話を聞きたいという方は連絡のうえ、ぜひ見学、乗りにきて下さい。歓迎です。メーカの回し者ではありませんのでご安心下さい(-_-;)。
連絡 090-3944-2586 大野