台風21号、関西空港付近では最大風速58mを記録し、自動車をも吹き飛ばす威力。
1961年の第二室戸台風を超える3mの高潮。
それがほとんど勢力を落とすことなく、西ノ宮、芦屋、神戸直撃。
3日朝に芦屋マリンハーバーに来た人に聞くと、流されたディンギーがヤードの中央あたりに3段くらい積み重なっていたらしい。
皆で降ろしてそれぞれ分かっているブースに戻したとのこと。後は各人が自艇のドーリー(台車)を探し、ラダーやトランクBOXを探し、4日にはかなり整備が進んでいました。
↓ この画像はかなり整備が進んだ状況のもの(それでもこのありさま)
私がお世話しているbauer10も元のバースに戻しました。マストはすぐ分かりましたが、ドーリー(船台)もラダーもテイラーも不明です(後で見つけました)。
高潮とは単に海面上昇ではない
台風とは超低気圧です。中心に向かって空気がスゴイ勢いで吸い込まれます。この吸い込む力で海面も盛り上がります。また風速50mもの風が吹き付けているのですから海面は荒れまくっています。洗濯機の中のように水面下でも水は渦巻いています。
そんな超嵐が水面を3mも押し上げ迫ってきたのですから、ハーバーは一たまりもありません。陸上に置いてあったヨット船体は水に浮こうとして、ロープ一杯まで浮きます。
波は渦まきながら地上にあるもの全て押し流さします。津波と同じです。
そのタイミングで船台が流され、水が退いたらフネは地面の上に落ちました。
あちらこちらでそのような状況が見られました。
パワーボートもこんなありさまです。
私のDaySailer17はたままた、船台と船体がロープで固定してあったので、なんとかギリギリ船台と一緒にとどまってくれていました。中は水びたしでした。
Bauer10、DaySailer17 バース再置艇完了
3時間ほどハーバ内のがれきの山を探して、bauer10のドーリー(台車)とラダー、ティラーを探し出し、何とかもとの設置場所に戻すことができました。
ハーバーにいた他の方の力も借りてDaySailer17も船台にキッチリ戻し本来場所に収容しました。
中が全て潮を被っていますから数日のうちに清水で洗い干さなけれはなりません。
高潮災害の脅威を再確認
今回の高潮は満潮からずれていたし、大潮からも外れていて、台風は高速に過ぎて行ったのでこの程度の被害で収まったのは不幸中の幸いです。
専門家の分析では大潮で満潮ですと海面はあと1m、つまり4mの高潮になったかもしれない。
それに加え台風の速度が遅いと、大阪の低海抜地帯が大きく浸水した可能性があるとのことです。カトリーナ被害で1330人の死者を出したニューオリンズ災害が頭をよぎります。